家づくりコラム

日本は「窓の後進国」!? 断熱効果抜群な「樹脂サッシ」の普及率を世界と比較してみました

こんにちは!埼玉県鴻巣市にある高気密・高断熱な注文住宅工務店「佐藤ホーム」のブログ編集部です。

断熱効果が非常に高く、結露もしにくい高機能な「樹脂サッシ」。それにもかかわらず国内の樹脂サッシ普及率は、世界と比べると著しく低いという実態があります。

今回はサッシ(窓枠)に注目し、樹脂サッシの驚きの断熱効果や、一般的なアルミサッシとの比較、さらに世界の樹脂サッシ事情などをお伝えし、高断熱住宅における「樹脂サッシ」の役割と重要性を解説していきます。

住宅における熱の流出・流入率は開口部(窓)が一番高い!

(一社)日本建材・住宅設備産業協会の資料によると、住宅における熱の流出・流入率は、開口部と呼ばれる窓からの率が最も高いことがわかっています。

開口部(窓)の熱流出率・流入率

冬期の暖房時(室外-2.6度、室内18度の場合)の熱流出率は、屋根から5%、床から7%、換気で15%、外壁から15%、そして開口部(窓)からは58%にもなります。
夏期の冷房時(昼、室外33.4度、室内27度の場合)の熱流入率は、屋根から11%、床から3%、換気で6%、外壁から7%、そして開口部(窓)からは73%と膨大な数値に。

つまり、断熱効果を重視した住宅づくりには、複層ガラスなどを用いて日射遮蔽機能を高めるとともに、樹脂サッシを活用して断熱性能を上げることが欠かせない、ということが言えます。

参考資料:省エネルギー建材普及促進センター | 【Q&A】開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか?

ガラス周りの機能である、複層ガラス、ガラスの特殊金属膜加工(Low-E)、中空層に含まれる断熱ガスについて、解説をすると大変長くなってしまうため、今回は「樹脂サッシ」の話のみにとどめ、次回以降のコラムでまとめたいと思います。

樹脂サッシとアルミサッシのメリット・デメリット比較

樹脂サッシの断面図

一般的に多く流通しているアルミサッシと比べ、日本ではまだ見かける率が低い樹脂サッシ。この2つの断熱性能には、実は大きな差があります。

単純に比較すると、以下のようなメリットとデメリットに分けられます。

樹脂サッシのメリット

  • 断熱性能が非常に高い。アルミの熱伝導率を1とすると、樹脂はその約1000分の1!
  • 結露しづらくダニ・カビの発生もおさえられるので、掃除・メンテナンスに手間がかからない
  • デザインが豊富
  • 遮音性も高い

樹脂サッシのデメリット

  • 値段が高い(アルミサッシの約2倍が相場)
  • 若干重い
  • 耐候性がアルミより低い

アルミサッシのメリット

  • 値段が安い
  • 耐候性が高い
  • 樹脂サッシより軽い

アルミサッシのデメリット

  • 断熱性能が低い
  • 結露しやすくダニ・カビが発生しやすいので掃除・メンテナンスに手間がかかる
  • デザイン性はさほど高くない
  • 遮音性が低い

アルミサッシの結露

樹脂サッシで使用している「塩ビ樹脂」は劣化に強く難燃でエコな素材でもある

このように、あらゆる点で樹脂サッシはアルミサッシよりも高機能であることがわかります。

一方、樹脂サッシの唯一といってもいいデメリットは、そのお値段です。やはり高機能ゆえにどうしてもアルミより高くなってしまいます。また、「耐候性」という点についても、耐久性が高いアルミに分があります。

とはいえ、樹脂サッシの素材である塩化ビニル樹脂(塩ビ樹脂:PVC)の耐久性は50年以上という長寿命を誇り、丈夫さが求められる上下水道のパイプなどにも使用される優れものです。

窓サッシメーカーの大手「YKK AP」の劣化テストによると、屋外で太陽光や風雨に曝されて30年経過しても、変色や軟化はほとんど見られなかったそうです。

また、塩ビ樹脂はプラスチックの一種ですが、その名のとおり素材の60%を塩素が占めます。ほかのプラスチック素材と比べると石油の消費量が少なく済み、二酸化炭素排出量が小さく、エコ素材だと言えます。

さらに、同じプラスチックの中でもとくに難燃性に優れているので、窓のサッシに採用するにはうってつけの素材なのです。

熱貫流率(U値)に注目してアルミサッシと樹脂サッシを比較すると…

窓の断熱性能を比較するには、「熱貫流率」(U値)を参考にする方法が有効です。「熱貫流率」はW/m2Kという単位で表し、数値が大きければ断熱性能が低く、数値が小さければ断熱性能が高いことを示します。

アメリカ・ニューヨーク州では、熱貫流率が1.98W/m2K以下となる窓の使用が義務付けられているそうなので、この「1.98W/m2K以下」という数値を念頭に置いて、のちほどご紹介する各サッシの熱貫流率をごらんください。

サッシの種類のほかに、採用しているガラスの枚数(複層ガラス)や、中空層(ガラスとガラスの間)の厚さ、アルゴンガスやクリプトンガスなどの断熱ガスの有無、サッシに内蔵される断熱材の有無、サッシ内部の小さな空間を指す「チャンバー」の数、特殊金属膜加工(Low-E)の有無なども加味されますが、下記の組み合わせによる熱貫流率の比較が参考になります。

  • アルミサッシ+単板ガラス…6.51 W/m2K
  • アルミサッシ+複層ガラス…4.65 W/m2K
  • アルミ樹脂サッシ+複層ガラス+Low-E… 2.33W/m2K
  • 樹脂サッシ+複層ガラス+Low-E… 1.7W/m2K
  • 樹脂サッシ+複層ガラス+Low-E+アルゴンガス… 1.5W/m2K
  • 木製サッシ+複層ガラス+Low-E+アルゴンガス… 1.3W/m2K
  • 樹脂サッシ+複層トリプルガラス+Low-E+アルゴンガス… 1.23W/m2K

参考資料:樹脂サッシ工業会

ニューヨーク州で義務化された熱貫流率の数値「1.98W/m2K以下」を思い出してみてください。つまりニューヨーク州では、アルミサッシを使用している家がもはや建てられない、という事実がわかるはずです。

世界に遅れを取る日本の樹脂サッシ事情

さきほどアメリカの例を少し出しましたが、世界の樹脂窓普及率は以下のようになっています。

  • イギリス樹脂66%:木製27%:アルミ5%:アルミ木複合2%
  • ドイツ樹脂60%:木製25%:アルミ5%:アルミ木複合10%
  • 北欧…樹脂10%:木製52%:アルミ1%:アルミ木複合37%
  • 韓国樹脂80%:木製8%:アルミ12%
  • アメリカ樹脂67%:木製21%:アルミ7%:その他5%
  • 日本…樹脂7%:アルミ樹脂複合30%:アルミ62%:木製:1%

(一番割合の多いものを赤太字で強調しました)

参考資料

日本:社団法人日本サッシ協会 住宅用建材使用状況調査 H24.3(2012年)
アメリカ:2010/2011 U.S.National Statistical Review and Forecast
EU:Interconnection Consulting Group, “Windows in Europe 2005”
韓国:日本板硝子(株)調査2011年データ
樹脂サッシ工業会掲載資料より)

EUのデータは、ほかと比べると数年古いものですが、それでも樹脂や木製サッシの率が高いことがわかります。
さらに日本では、アルミやアルミ樹脂の採用率が圧倒的で、その他の国では樹脂サッシ率が高い(北欧の木製率を除く)ことが一目瞭然です。

このように、世界のサッシ事情と比較すると、日本が「窓の後進国」とされる理由がわかるでしょう。

これからの住宅づくりには、断熱性能やエコ機能は欠かせません。「樹脂サッシ」を選択するのは必然なのではないでしょうか。

省エネ基準4〜6地域となる埼玉県で求められるサッシとは?

それでは、断熱等性能等級4の基準値(UA値)を満たすときに求められる、窓の性能について解説します。

以前更新したコラム「【令和2年版】埼玉県は3つの地域に分かれている?「省エネルギー基準地域区分」とは」でもご紹介したように、埼玉県内は秩父市の旧大滝村エリアのみ省エネルギー基準4地域で、その他の地域は省エネルギー基準5及び6地域に該当します。

秩父市の旧大滝村エリアが該当する省エネ基準4地域では、樹脂アルミや樹脂サッシに複層(ペアor3層)ガラス、Low-E加工などの組み合わせが望ましく、その他の地域でも、夏期の冷房負荷を考えると、樹脂サッシ+複層(ペア以上)ガラス+Low-Eなどの組み合わせが望ましいでしょう。

参考資料:書籍『最高の断熱・エコハウスをつくる方法』/西方里見著

断熱性能の高い低燃費住宅を埼玉で建てるなら佐藤ホームへ!

佐藤ホームでは、今回ご紹介した断熱性能が高い「樹脂サッシ」を積極的に採用しております。高気密・高断熱な低燃費住宅を建てるなら、ぜひ佐藤ホームにお任せください。

建築が対応可能なエリアは以下の通りです。
質の高いサービスを提供するため、限られた市町村のみ対応していますが、記載している他にも対応可能な地域がありますので、お気軽にお問い合わせください!

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